10:00 - 11:00 |
[ 腫瘍学 ]
猫の消化器型リンパ腫 -診断・治療のアップデート-
- 講師:
- 福島 建次郎 / どうぶつの総合病院 専門医療&救急センター(埼玉県)
- 協賛:
- ロイヤルカナン ジャポン合同会社
概要
猫の消化器型リンパ腫は,2012年のMooreらの論文以降,主に以下の3タイプに分類されている.粘膜型リンパ腫,貫壁型リンパ腫,そしてB細胞性リンパ腫である.本講演ではそれらの臨床的な特徴や診断,治療における重要なポイント,ちょっとしたアップデートなどについて紹介していく.
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11:30 - 12:30 ランチョン |
[ 繁殖学 ]
アグレプリストン製剤とプロスタグランジン製剤の特徴と使い分け
- 講師:
- 堀 達也 / 日本獣医生命科学大学
- 提供:
- 株式会社ビルバックジャパン
概要
アグレプリストン製剤は,獣医療用に開発された子宮や乳腺に存在するプロジェステロンレセプターに優先的に結合する合成ホルモン関連薬であり,昨年から日本でも承認され販売が開始されている.一方,プロスタグランジンF2αは,黄体を退行させるホルモン製剤である.これらは,ともに堕胎を目的として使用されるが,それ以外にも同じような目的で使用されることがある製剤である.今回は,これら製剤の特徴と,どのような時に使い分けて使用するかについて解説する.
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13:00 - 14:00 |
[ 消化器病学 ]
犬の蛋白喪失性腸症 -病態理解と治療の考え方-
- 講師:
- 福島 建次郎 / どうぶつの総合病院 専門医療&救急センター(埼玉県)
概要
犬の蛋白喪失性腸症(PLE)は臨床の現場で頻繁に遭遇する疾患の一つだと思うが,全ての症例で同じような治療をしてしまっていないだろうか.2019年のCravenらがPLEの比較病態生理に関する論文を発表して以降,PLEをその病態に基づいて分類することが重要だと考えられている.本講演ではそれらの分類に基づいた治療法のポイントなどについて,一緒に考えていきたいと思う.
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14:40 - 15:40 |
[ 臨床病理学 ]
何はなくともまず検査ではなく,検査前確率を上げる努力を真っ先に
- 講師:
- 石田 卓夫 / JBVP 名誉会長,赤坂動物病院(東京都)
- 協賛:
- アイデックス ラボラトリーズ株式会社
概要
何も考えないで,何はなくともまず血液の検査というのはダメです.全身状態の把握のためにまず検査しましょうというのもダメです.検査の前に,この病気がどれくらい疑われるという検査前確率を持って,あるいはこの病気は否定しておかないと.という考えを持ってから検査に入りましょう.そうしないと,しっかりしたデータの読み方ができないし,検査のエラーにも気づかないことになります.
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16:10 - 17:10 |
[ 内科学 ]
慢性腎臓病の猫も犬もベラプラストナトリウム製剤の投与で生存期間は延長
- 講師:
- 石田 卓夫 / JBVP 名誉会長,赤坂動物病院(東京都)
概要
慢性腎臓病(CKD)の進行には虚血や低酸素が深く関係しますが,その原因として血管の傷害と壊死組織の線維化が知られています.これまでCKDの症例の生存期間の延長をもたらす治療としては,食事療法によるリンと蛋白の制限しか知られていませんでしたが,血管内皮細胞を保護し,血栓も防止してて血流を維持する効果のあるベラプラストナトリウム製剤による長期治療で,猫と犬で生存期間の延長がみられることがわかりました.
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