9:30 - 10:45 |
[ 皮膚病学 ]
犬の中耳炎の診断・治療をアップデート
- 講師:
- 今井 昭宏 / JASMINEどうぶつ総合医療センター(神奈川県)
- 協賛:
- ゾエティス・ジャパン株式会社
概要
私が思う中耳炎の治療戦略(特に慢性例)の基本は,「まず正確に中耳炎を診断し分類すること,それぞれの中耳炎に適応した治療方針を立て,耳内視鏡処置(または,無麻酔下中耳内洗浄)を丁寧に実施する」ことである.適応を考えずに,ただ闇雲に耳を洗浄, または,手術することは避けたいところである.中耳炎の治療において,中耳内洗浄は極めて有効性の高い処置であり,その洗浄された中耳に対し全身療法と局所療法の両方を組み合わせてセンスよく長期管理することで非常に高い治療効果が得られる.さらに,耳毒性 (ototoxicity) やその予防措置に精通しておくことは極めて重要である. これらの戦略について,図Aにまとめた.本講義内ではこの内容について詳しく解説する.

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11:10 - 12:25 |
[ 呼吸器外科学 ]
症例から考える代表的な喉頭蓋疾患 -診断のコツと外科治療-
- 講師:
- 末松 正弘 / AMC末松どうぶつ病院 呼吸器・循環器センター(大分県)
概要
まだまだ認知されていると言い難い喉頭・喉頭蓋疾患.知っておくことで呼吸器診療の幅が広がり,診断や緊急時の対応が変わります.ぜひご参加ください!
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12:45 - 13:45 ランチョン |
[ 内分泌学 ]
犬の甲状腺機能低下症を再考する -それって本当に甲状腺機能低下症?-
- 講師:
- 西飯 直仁 / 岐阜大学
- 提供:
- 共立製薬株式会社
概要
甲状腺機能低下症は甲状腺ホルモン欠乏による疾患であり,中年〜高齢の犬においてしばしば診断される.その診断で最も問題となるのは過剰診断である.つまり,甲状腺機能低下症でない犬を甲状腺機能低下症と診断してしまうことが少なくない.これは,甲状腺以外の疾患による血中甲状腺ホルモン濃度の低下(いわゆるユウサイロイドシック症候群)が最大の原因である.本講演では,ユウサイロイドシック症候群を見極め,正しく診断するために重要な点についてピックアップして解説したい.
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14:20 - 15:35 |
[ 内科学 ]
症例から学ぶ猫内科学アップデート
- 講師:
- 佐藤 雅彦 / どうぶつの総合病院 専門医療&救急センター(埼玉県)
概要
近年,猫医療の分野では目覚ましい進歩が続いており,新たな薬剤の選択肢が増えたことは喜ばしい一方で,臨床現場ではその適切な使い方を理解し,活用する難しさも感じられます.「FIPが疑われるけれど,PCR検査は陰性の場合,どう対応する?」「eDKAとは何か?その管理方法は?」「IBDにステロイドを使用して下痢は改善したものの,体重が増えない場合はどう対処する?」といった臨床で直面する疑問を,実際の症例を通じて掘り下げながら,ここ数年で登場した新薬や治療法について最新情報をお伝えします!
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16:00 - 17:15 |
[ 神経病学 ]
てんかん診療の今:診断と治療アプローチの進化
- 講師:
- 桑原 孝幸 / 桑原動物病院(群馬県)
- 協賛:
- 物産アニマルヘルス株式会社
概要
本講演では,犬猫のてんかん診療について,問診のポイントからエビデンスに基づいた診断・治療法までを解説します.ひとりの一般臨床医の視点から,「てんかんの診かた」を具体的にお伝えする予定です.てんかんは「わかりにくい」,「とっつきにくい」と感じる方も多いかもしれませんが,実際の発作動画を交えながら,最新の知見を共有し,効率的な診断・診療に役立つ内容をお届けします.
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